【授業研究】授業研究研修会のファシリテーションを担当したときのことです。プログラムは担当のスタッフの皆さんが作成してくれていて、全体の進行とグループワークを私が担当することにしていました。そのために、開会行事の中で私と役割を紹介することになっていたのですが、手違いがあり、それが省かれて最初のプレゼンターの講義が始まりました。終了後、司会が「質問はありますか?」と尋ねたのですが無言。「では、小林先生に」とバトンタッチしました。
簡単な自己紹介をして、「各テーブルでも自己紹介をしてください」促しました。続けて、「今の話を聞いて印象的なことを話してください(2分)」「質問したいことを話し合ってください(2分)」のあとに、「質問がある人、手を挙げて」と促すと4名の方の手が上がりました。質疑応答の後、「なぜ、最初は質問に誰も手を上げず、私がいろいろやったら質問が出たと思いますか?」と各グループで話してもらいました。以下のような意見が出ました。
「司会が質問ありませんかと言っても、ここは質問してはいけない雰囲気と理解した」
「テーブルのみんなと話したら、質問してもいいような気になった」
「気になったことはあった。みんなと話したら他の人も同じだとわかったので質問していいと感じた」
「小林さんが丁寧に質問はないかと促してくれて、質問しやすくなった」
場の雰囲気を読み、ちょっとした働きかけをすれば、質問はたくさん出ます。質問が増えると学びは深まり、参加者の満足度は上がります。ファシリテーションの醍醐味を感じた瞬間でした。