【授業研究】偶々、高校のG先生の授業を見せてもらうことになりました。試験問題解説の授業のためか、ものすごい速さで解説が進みます。先生の説明は理路整然としているし、しばしばユーモアも入るし、生徒とのインタラクティブなやりとりもあるし、ペアで短時間の話し合いもあります。
感心していると、G先生は「ダメなんですよ。もっと1時間に説明する問題数を減らせばいいんですけど、なかなか減らせないんですよね〜。
だから、生徒たちに話し合わせる時間をあまりとれないんです」とのこと。
その場では時間がなかったのでメールでお返事差し上げました。
「アドバイスというほどではないですが、
『もっと減らせばいいとわかっているけど、減らせないんですよね』はヒントです。
踏み出せない不安は何か、どうすれば乗り越えられるか、
答えは、G先生の中にありそうです」
その返事は以下です。
「小林先生のおっしゃるとおり、『わかっているけれど・・・』のあと一歩の勇気がなかなか踏み出せません。
『これでもいっぱい問題数をきったんだ!これ以上はきれない!』
というのは教員である私の事情であり、それは生徒には関係ないな、と小林先生との少しの会話の中で気が付きました。
やはり、心のどこかで生徒を信頼していないので、問題数をたくさん解かさないと心配になってしまっているんだと、反省しました。
『自立して学習する生徒を育てる』というのが私の目標だったことを思い出しました。ぜひ、小林先生の研修を受け、自分自身が変わっていけるように学んでいきたいと思います」
一瞬の対話でしたが、これほど気づきを深めることもあるのだなあと驚きました。G先生の真剣さと、「気づく力の強さ」のおかげです。