「小林さんを観察するのを忘れてしまいました〜汗」

【授業研究】沖縄でのリフレクションカードを読み始めました。その中の1つです。
「授業展開を学びに来ましたが、物理問題を解くのにすっかり夢中になってしまって、小林先生の動きなどを観察することを忘れている自分がいました。それほどまでに主体的に楽しく集中できる授業なのだと実感しました」
 これと似た感想はしばしばいただきます。「絶対、物理はできないと思っていたのに、気が付いたら一生懸命になっていました」「私は物理なんてやる気なかったのに、隣の先生があれこれ質問するので、それを聞いているうちに巻き込まれていました」…などです。
 大事なのは、授業者の私が「素晴らしい語りで巻き込む」とか、「ものすごい映像を見せて巻き込んだ」りしたわけではないということです。演奏、映画、落語などの芸術はステージで繰り広げられるプレゼンの見事さに私たちは巻き込まれます。
 AL型授業ではそうではありません。「課題」に巻き込まれるのです。「友達」に巻き込まれるのです。そして、何より「場の雰囲気」に巻き込まれます。それらがうまく進むような「しくみ」や「しかけ」は授業者の私が準備しています。しかし、火をつけるのは授業を受けている人たちです。火をつけられるのも参加している人たちです。その時には授業者の私はフェイドアウトしています。このダイナミクスがAL型授業の醍醐味だと言っても良いかもしれません。