「反省させると犯罪者になります」!?

【授業研究】一作日、読み上げた新書の題名は「反省させると犯罪者になります(岡本茂樹著/新潮新書)」です。高校教員として生徒指導の経験があり、その後、刑務所等での矯正教育を実践しつつ、大学で研究を進めている人が書いています。実に刺激的です。

 まず、私の実体験から。26年前に新任教員として赴任した学校は1年中誰かが家庭謹慎をしているような高校でした。そこで私は11年間のほとんどを生徒指導部に所属していました。当然、悪さをした生徒を捕まえて、事情を聞き、親を呼び、校長が家庭謹慎を言い渡し、家庭謹慎中に家庭訪問をしたりします。家庭謹慎を終わりにするかどうかは謹慎中に書いた「反省文」が基準になります。
 勉強が嫌いな生徒達が集まる学校です。計算力も文章力も「低い」と言わざるを得ません。ところが、できあがってきた「反省文」はとても良くできているのです。それはもう、美辞麗句。しかも、すらすらと書きます。しかし、そんな反省文を書いた生徒は二度も三度も謹慎を受けます。なんで??
 この不思議な現象に疑問を持ちつつも、システムを変えるだけの分析も代案もありませんでした。ただ、何回か、「反省をしろ」ではなく、カウンセリングやキャリア教育の手法を用いて、少し違う指導をしたことはあります。でも、それが正しかったのかどうか…わからずじまいでした。
 この本は、その私のモヤモヤを払拭してくれました。「反省文を書かせる指導をすると、生徒達(や犯罪者)は反省できない」のです。明日以降、もう少し詳しく述べます。(この項続く)