教師活動の構造化〜「教え方 how to teach」の意味

【授業研究】教師活動の分類の第3は「教え方 how to teach」です。これは従来の授業で重視されていたいわゆる「教え方」と同じことです。具体的には、「専門知識の正確さ・深さ」「板書の仕方」「話し方、声の大きさ、声の調子、速さ」「立ち方、歩き方、ジェスチャー」などです。「アクティブラーニング(AL)型授業」に必要な技術は「ファシリテーション・スキル」で、これまでのスキルは不要、と言う人もいるようですが、そんなことはありません。従来型の授業で不可欠だったこれらのスキルはAL型授業においても不可欠です。むしろ、より高いレベルで求められると言っても良いかも知れません。
   先に挙げた要素の必要性に今さら言及することは不要でしょうから、「より高いレベルで求められる」ことについて述べることにします。例えば「話し方」は従来型の授業では、「大きく、わかりやすく」話していれば充分でした。しかし、AL型授業では以下の要素が上乗せされます。「短く話す」「必要以上に話さない(何度も繰り返さない)」「大声を張り上げない」「壇上からのみ説明しない」「一方的だけではなく双方向のやりとりを入れる」等々です。
   これらが必要な理由は、「AL型授業」では、時間管理、生徒に適切な困難を与えること、安全安心の場づくり、能動的な活動を促進すること、学習意欲を高めることなどが要求されるからです。