学校支援が学校教育を空洞化する??

【雑感】ある企業に「意見を聞きたい」と呼ばれてしゃべってきました。高校生を対象としたワークショップをこれまでにも実施しているし、今後の新しい企画を練っているという話でした。最近、よくある話です。私自身も、これまでに何度も関わってきましたし、さほど問題を感じたこともありませんでした。
 しかし、最近は少し気持ちが違います。例えば「生徒の生きる意欲や学ぶ意欲を高めます」というワークショップを行ったとします。それで生徒達が元気になったとして、学校教育のプラスになるのでしょうか?私は生徒達が楽しくて有意義な時間を過ごした後に、面白くない授業に戻ってがっかりすることもありそうな気もします。再び、生徒達はそのようなワークショップ等に出かけたくなるかも知れません。これが常態化すれば本末転倒。学校はつまらない、ワークショップは楽しい‥となるかも知れません。
 また、先生たちにしてみれば、外部が生徒達の意欲を高めてくれるなら、これはラクです。自分の授業改善に力を注ぐ必要はありません。今まで通りの授業が続けば、生徒達はますます授業に魅力を感じなくなるかも知れません。
 つまり、企業が金と人と時間を使って学校を良くしようと支援してくれることか、逆効果になるかも知れないということです。[この項続く]