WS(ワークシート)によるグループワークの効果1b

 「1実施形式、(1)説明する(2)WSに記入する」について補足します。ワークシートを用いたグループワークを実施するときにはワークシートにワークの手順も全て示しておきます。その上で、担任が口頭でも改めて説明します。特に、後半に「自分が書いたワークシートをみんなに見せながら説明します」このことは、生徒たちに「自己プロテクト」を促す重要なプロセスです。つまり、「書いたものをあとで友達に見せる」から、「知られたはならないことは書かない」ように注意を喚起しているのです。
 40人を相手にするグループワークではかなり訓練を受けていても1人1人の状況を把握することは困難です。各自で自分を守らせることが必要です。そのためにこの段階を入れてあります。ワークシートにその手順を書いてあるのは以下の理由によります。①わからなくなっても自分で読み返すことができる。②友達に聞かれたときにも、ここに書いてあると示すことができる。③生徒同士で解決できるから担任が次々に「先生、どうするの?」という同じ質問を受けることがなくなる。
 次にワークシートに書く時間をとります。これは以下のことを狙っています。①書くことで生徒の考えを深め、まとめる力をつける。②書いた文章を読み返すことをさせる。これにより、自分が書いたものをじっくり読み返し、気づきを促すことができる。③書いた文章を読みながらどう説明するかを事前に計画することができる。発表する力、表現する力を育成することになります。