教科授業と「探究」

【授業研究】昨日と同じことですが、どうも「教科授業」と「課題研究・総合的な探究の時間」を「別もの」として切り離すことが、「共倒れ」を招きつつある気がします。

 一方は課題研究等に力を入れるあまり「生徒の教科授業への力がそがれること」です。あるイベントで出会った高校生に翌日の予定を尋ねたところ「明日は別のイベントに登壇してこの発表をします」とのこと。どうやら、何度も何度も出かけているようです。それで学校の勉強は大丈夫?と気になります。

 生徒が動けば先生も付き添います。課題研究には先生がかなり手伝ったと推測できるものも多々あります。先生たちが課題研究に労力を割けば割くほど教材研究がおろそかになるような気がします。

 両者が描く幻想があります。それは「課題研究で大学進学」です。それを実現できる高校生は案外少なくなりそうです。人数枠だけでなく、研究に対する評価軸は一定していません。ほとんど運試しのような受験になるのではないかと気になり始めました。

 教科授業の質が低下していくと、課題研究を進める高校生たちの一般常識や読解力や論理力が低下しがちです。発表を聞いていると論理の飛躍が多々あります。プレゼンの指導をしている先生たちが、その論理的な問題を修正できていないことにも疑問と不安を感じます。これが続くと、課題研究室は着々と低下します。

 気になるところです。

◎「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」は

 こちら→https://www.amazonこれを.co.jp/dp/4382057744/

f:id:a2011:20190822064657p:plain

◎お問い合わせ、研修会講師等のご依頼はこちらへとうぞ。

  →akikb2★hotmail.com ★をアットマークに替えてください。