国語授業に恐る恐る提案

【授業研究】徳島県高等学校教育県研究大会国語部会に講師として登壇しました。約90分間の持ち時間でしたが、いつものように「小林の話(10~15分間)→話し合う・質問を考える(2分間)→質疑応答(5~8分間)」を繰り返します。「では、質問をください」とお願いするとすぐに手が上がります。おかげで、リフレクションカードには「ホントに全然眠くなりませんでした!」のコメントがたさんありました。このパターンは今回のような階段教室でも、グループ席と変わることなく効果的です。

 私は「講演会」の時に、あまり物理以外の教科科目に対して具体的な提案をすることはありません。個別に授業を見せていただいて、個人的にアドバイスをすることはありますが、これは国語の授業の内容(コンテント)というよりも、基礎的な授業スキルについてです。昨日(8/21)は気になってきていることについて、少し提案をしました。

 その中で、恐る恐る提案したことが1つありました。それは「熟読だけを教えることを見直しませんか?」と「現代文の授業は受けても受けなくても大学入試の点数は変わらないと高校生や、時には教えている先生たちも同じことを言う現実を見直しませんか?」でした。お叱りの反論があるかもしれないとかなり緊張して話しました。

 ところが反論どころか、「なるほど」「確かに」「熟読の呪縛は確かにあると思います」「現代文の授業の無効果については私も感じ続けています」などの意見がたくさんありました。私は強烈な反論がなくてホッとしました。同時に、あまり言われることのない盲点(アージリスのダブルループ学習に沿って言えば「暗黙の前提」)を少し意識してもらえるようになった効果はあったようだと感じました。これは国語が専門ではない立場にいるから気づきやすいことなのだと思います。その参考になる書籍を画像で紹介しておきます。

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