研究授業見学の仕方について

【授業研究】研究授業の見学の仕方でびっくりしたことがあります。その学校には何回か伺っていました。私が生徒向け授業も実践して見せました。その時に「授業中に生徒に話しかけないでください」とお願いしました。その理由も説明しました。それなので

その日の若い先生の「研究授業」の際にはそれほどうるさく注意する必要はないと感じていました。

 ところが。授業者の短い説明の時間には見学している先生たちはみんな黙って後ろから見ていたのですが、グループワークに入ったとたんに何人かの先生が生徒に話しかけ始めました。答えを教えている人もいます。あまりにも長時間継続するので、私もやんわり注意しました。するとその先生は「すみません、すみません」と平身低頭。しかし、しばらくすると、また生徒に話しかけにいきます。唖然。他にも、2~3人の先生が同様の行動を続けます。

 実はこのような経験は初めてではありません。これまでに数回経験しています。現在執筆中の書籍でもこのことについて私なりの分析をしてはいます。しかし、この自分の分析は甘いのかもしれないと感じてしまいました。単に「先生たちは生徒に声をかけたいのだろうね~」と微笑ましく語る笑い話ではない気がしてきました。

 いくつも学校で同様のことが繰り返されるということは、その背景に「教師に共通する法則性」や「学校に共通する法則性」があるのかもしれません。そのことが授業改善を阻害しているのかもしれません。「生徒に声をかけないでください」と注意したり、張り紙をしたりすれば、ある程度は防ぐことはできます。しかし、「防いでしまえば解決」ではなく、その行動の意味は分析できなくなってしまいます。

 今度はどこかで、「声をかけないで」という案内をしないで実施して、「生徒に声をかけた人」を記録してもらって、事後に面接してみようかという気持ちになってきました。

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