中学校の数学の教科書に疑問…

【授業研究】最近、中学校の授業改善に関わっていて数学の教科書の内容が気になってきました。2つの点があります。

 1つは教科書が読み物のように展開して新しい考え方や公式を解説していくことです。ある程度の学力のある生徒は一回読むとわかりそうな内容です。一方で、学力の低い生徒は読んでもわからないだろうなあと感じます。問題はこれを使って授業をやると先生たちはこのストーリー通りに展開しなくてはならないことです。何というか、理論的な解説がなされていないような違和感があります。私が授業者だったら、使いたくないなあと感じる教科書です。

 2つは式の展開、分配法則や乗法公式の部分です。教科書の解説や例題の説明がとても簡略化しています。物理に関わってきた立場の常識としては、式変形の過程はもっと細かく書いていくものと思っています。私でもそうするのですから、中学生にはそのレベルを教えた方が良いと思うのですが、教科書は省いてあります。

 これでは多くの生徒がついていけない気がしますし、式変形を細かく進めていくという高校の数学や物理につながらない気がします。実際、高校生に物理を教える時は、このことでかなり苦労しました。

 不思議が膨らんでいきます。

◎新刊(2018/7/1発売)のアマゾンはこちら↓

 https://www.amazon.co.jp/dp/4866141077/ref=sr

f:id:a2011:20180618201114j:plain

◎小林のHPはこちら。研修会講師のご依頼もこちらからどうぞ。

  →http://al-and-al.co.jp