原稿を書きながら気づいたこと

【授業研究】「月刊高校教育(学事出版)」に連載している「管理職のためのアクティブ・ラーニング入門」を監修しています。大半は毎回異なる執筆者に原稿を依頼しています。従って私の仕事は魅力的な執筆者を探し出してお願いすることになります。

 とはいえ、1年に1回くらいは監修者として執筆します。今回は5月号に執筆することになっていたのですが、なぜが6月号だと勘違いをしていました。編集に督促されて慌てて休日を一日使って書き上げました。

 テーマ一つは最近気になっている「授業スキル」です。グループワークなどのスキル以前に「始業チャイムを守る」「無駄な話や無意味な繰り返しなどをしない」「生徒たちを見て話す」などの基礎スキルが大事‥と書いていて、ふと気が付きました。私も昔はそんなものでした。その私がなぜきっちり計画的な授業を始め、6年間も毎日継続できたのか‥だらしない私がやったこととしてはとても不思議なことと言っても過言ではありません。

 その理由は簡単です。それらの基本に忠実にやることが「居眠りが皆無になり」「生徒の集中力を向上させ」「対話的な学びを促進させ」「成績向上を実現する」ことが分かったからです。そうわかれば、毎日やることに価値を感じます。その効果の大きさと比較すると、これらのルーティンの負担は軽いものでした。

 更に、これらのルーティンが効果を発揮し始めると授業中はこれまでに比べるとストレスを全く感じない1時間になってきました。むしろ、楽しい時間になってきました。

 たぶん多くの先生たちは、これらの基本スキルの価値を知らないから、めんどくさいなあ‥と感じてしまうのだと気が付きました。武道には「奥義は基本にあり」という名言もあります。これらのことを、やってみせるとともに、丁寧に説明していくことも必要なのだと感じました。原稿を書くことで一つ大きな気づきを得ることができました。