AIと共存していくために‥

【授業研究】ある方からのメールに触発されたことがあります。

> AI普及なども鑑みると、
> 職人技のような授業力をどう波及させていくか、
> 生徒のメタ認知力をどう育成していくか、
> は今まさに求められていることではとも思っています。

 これまでは「職人技を持った授業者」に対する評価はあまり肯定的ではなかった気がします。「すごい‥だけど、あのひとしかできないよね」「まねできないよね」「私にではできないから‥」‥という感じです。

 「〇〇スタンダード(〇〇はおおむね地域や市町村の名前)」などは、少しでも授業者のスキルを下支えできるようにと編み出されているのだと思います。ただ、そこにあるのは「めあてを示す」などの「行動・活動」だけが列挙されていくので、ハンバーガーショップ店員のマニュアルようになってしまいました。それが「授業者を束縛する〇〇スタンダード」と批判されたり、「それやっていればよい」とアリバイ作りに利用されたりしています。

 AIと共存していくためには、いわゆる職人技的な授業ができる授業者を次々と育成していくことです。これまでのように「蓄えた知識を話すだけ」の授業力ではなく、30~40人のクラスを動かし、各グループや子どもたちの「対話的な学び」を促進し、「振り返りと気づき」を通して「深い学び」を実現し、このような授業を積み重ねていくことで「主体的な学び」の質を高めていく「授業者のスキル」を使える人を育成することです。

 そのために必要なのは「効果的な授業スキルを整理して体系化する」、「そのスキルを誰でもが身に付けられるトレーニング・システムをつくり」、「その指導ができる指導者育成メソッドをつくる」ことが必要なのだと思います。

 このことは私が空手の世界で研究してきたことです。空手の恩師は「空手の技を体系化し、誰でも強くなることができる上達論」を確立しました。その考え方は素晴らしいのがあったと思います。その理論通りに練習して私は強くなりましたし、強いチームを育成することもできました。その学びが役に立ちそうです。

 冒頭のメールに触発されました。今やっていることに大きな意義づけができました。それらに賛同してくれる人たちも少しずつつながり始めました。新しい動きを始めることになりそうです。

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