授業見学とアドバイスの仕方

【授業研究】Aさんに「小林さんはどういう視点で授業を見学して、アドバイスしていますか?」と質問されて考えました。私は普段、授業を見学させてもらうときのメモは「印象的なこと」「ひっかかったこと」を時系列でメモしているだけです。
 例えば「(開始後)1分/内容目標・態度目標提示アリ」「10分/説明予定通り終わり」「20分/ワークの指示に時間制限ない」「25分/1つのチームに5分滞在」「30分/ワーク中に講義、生徒半分は聞いていない」という具合です。
 良くも悪くも私が「なるほど」「うまい」「あれ?」「変だな?」「これはまずいのでは?」と感じた事柄をメモしています。
 ただ、これをそのまま見せたことはありません。1度、「コピーをください」と言われたことがありましたが、「アドバイスの時間を取りましょう」ということにしました。見せたり、コピーをお渡しすることはありません。
 というのは、「メモしたこと、気づいたこと、気になったこと」と、「アドバイスするべきこと」「面談で伝えるべきこと」は異なると思っているからです。これは長年のカウンセリングの訓練から身についていることなのだと思います。観察はします、細々としたことまで覚えます。特に自分の気持ちにひっかかったことは大切にします。最初は意識化・言語化できないことに注目します。それが大きな意味を持つことが多いからです。
 などと考えていると、Aさんに、何をどうアドバイスすればよいのか、迷ってしまいます。これを定式化することも研究課題の1つです。