研修会疲れ&授業改善に嫌気

【授業研究】昨年夏あたりから気になり始めたことの1つに、「先生たちの研修会疲れ」があります。授業改善に関する研修会は学校単位、教育委員会単位で数多く行われています。更に様々な団体や会社が開催しています。それらに多くの先生たちが参加しています。その主催者側や参加者側からの意見や感想を聞き続けているうちに感じたのが「研修会疲れ」です。
  その理由は「理論ばかりで何をやればよいのかわからない」「講師が替わっても似たような話ばかり」「自分たちが否定され続ける感じで嫌な気分」「どう考えても今の仕事の範囲内では実現不可能な授業準備をしなくてはならない」‥などのようです。
  これらは全部私が色々な人たちから聞いたり、研修会の様子を見学したりしながら感じていたことです。そんなときに知り合いから、これを裏付ける話を聞きました。その人が某高校に研修会講師で行った時の感想です。
  「‥‥研修会が始まると、今までやってきた高校とは違う雰囲気を感じました。何というか空気の硬さのようなもの。こちらもやや緊張。ただ、用意してきたプログラムが進むにつれて和らいでいきました。最後の質疑応答と進む中で場も活性化して、ほっとしました。
  後で聞いたのですが、2年くらい前に某社講師を呼んでやったアクティブ・ラーニング研修会が不評だったために、先生たちにアクティブ・ラーニング研修会(アクティブラーニングそのものにではなく)に対する拒絶反応のようなものがあったと伺いました。その研修会ではワークシートはほとんど使わず、たまに講師が『近所の人と30秒話してください』と指示しても誰も話さない状態だったそうです」
  私が懸念していたことが新たな事実で裏付けられたと言えそうです。このようなことが全国で広がっているのだと思います。私はこの「某社」とは別の2つの会社の講師の研修会がひどかったという話を聞いたことがあります。ということは、全国展開をしている会社があちこちで同様の影響を与えているのではないかと危惧します。このようなことが続き、「研修会疲れ」が蔓延していけば、授業改善そのものに嫌気がさしていくことになりかねません。気になります。