「私は確認テストは自分でやりなさいと言っていますが‥」

【授業研究】研修会でいただいた質問への回答です。
〈質問〉「先生は確認テストも教えて良いということだが、私は確認テストは自分でやりなさいといっている。その辺の考え方を教えてほしい」
〈回答〉
  確認テストをどう位置づけるかですね。多くの場合、「テスト」→「評価」→「厳正・公平な評価」→「カンニング、相談不可」という考えの連鎖になるのだと思います。
  私の授業での「確認テスト」の位置づけは「学習内容に関する振り返り(リフレクション)」です。つまり、学習内容を自分が理解できたかどうか、問題を解くことによってアウトプットできるかどうかを確認し、できないところは「すぐに」調べたり、教えてもらったりして、理解することを狙いにしています。
 その「振り返り→気づき」が起きるためには「安全安心の場」が不可欠だと考えた私は、「同じ問題を確認テストに出題する」、「確認テストの最中でも調べたり相談したりして良いことにする」、「みんな100点になるような採点方法を採用する」などのしくみを取ることにしました。生徒たちは安心して確認テストに臨めます。100点でも友だちが直してくれたところは「間違えていた」と気づきます。
 もう1つ大きな狙いがありました。「間違えているかもしれない自分の答案」を友達に見せて、100点をつけてもらうことで、安心して答案を見せることができるようになります。これができると、問題演習の時に「わからないから教えて」と自己開示ができるようになると考えていました。
 更に。「確認テスト」を厳正に行い、先生が採点をして、数日か1週間後に返却すると、「振り返りと気づき」が間延びとしてしまい、印象が薄くなります。その場で、振り返りと気づきを起こす方法を、「リアルタイム・リフレクション」ということがあります。私はこれが大事だととらえています。