唯物論的弁証法の声が?

【授業研究】私は高校生時代に学生運動に関わって、マルクス主義に出会いました。その根底にある考え方として唯物論弁証法に出会い興味を持ちました。大学に行き物理学を専門に学ぶことになり、唯物弁証法を中心として哲学を学びました。物理学者になるために必要だと思っていたからです。
 それとは関係なく偶々入部してしまった?空手部が、何と唯物論弁証法を方法論の中心としていました。これは私にとってはラッキーでした。大学時代に物理と空手に明け暮れた私は、常に弁証法を学んでいた気分でした。かなり本格的に学んだので「思考の道具」として弁証法を使えるようになっていました。その後、教師になり、カウンセリング、キャリア教育、アクションラーニング、アクティブラーニングなどに触れながらも、弁証法の優位さを感じることが多々ありました。しかし、それを人に伝えることはあまりありませんでした。
 ところが最近になって、弁証法の話をすることが急に増えました。最初は学生と始めた「哲学カフェ」です。何を教えてやることが学生のためになるのかを考えていくうちに、ふと思いついて弁証法の話をしたところ興味を持ってくれました。次に、「図解アクティブラーニングがよくわかる本(小林昭文監修/講談社)」の第2巻をつくるための質問会を開くことになり、どういう枠組みを考えようかと考え続けていました。そこで、少し弁証法的な話をしました。第2巻では触れることになるかもしれません。
 更に昨日、昔の仲間と飲んだのですが、そこに10年ぶりに会う臨床心理士のS先生もいらっしゃいました。昔話に話が弾むうちに、「最近はアメリカの論文でも弁証法が出てくるんだよ。これからの弁証法を前面に出すといいかもしれないですよ」というご意見でした。
 少し前に何年も前、何十年も前の人間関係が復活することが続くと書きました。弁証法は「人」ではありませんが、私にとっては40年も前に出会った重要な学問です。最近の私には不思議な出来事が起き続けます。