少人数におけるAL型授業の難しさ(2)

【授業研究】私が越ヶ谷高校でAL型物理授業を開発実践していた時には、今考えてみると人数という点では実に恵まれていました。当初は20名程度のクラスも少しあったのですが、選択者数がどんどん増加したために、後半は30名以下のクラスはありませんでした。これが、常に授業が活性化し、生徒たちもわいわい話し合い、立ち歩きも当たり前になっていた「隠れた成功理由」だと思っています。
 私が20〜25人以下の生徒たちを指導した経験は越ヶ谷高校での授業ではありませんでしたが、放課後物理室に集まって勉強していた生徒たちとの間ではそれが起きることはありました。また、前任の岩槻高校時代には文系のための物理の時間がありました。これを担当した時には、生徒たちは5〜6人でした。さらに、最近では研修会講師で伺った学校で生徒向け授業を実施することがありますが、そのときに物理選択者が少なくて、20名以下のクラスを担当することもあります。
 逆に多い時はどうか?少し前に80名弱の初対面の生徒たちに物理授業を実践したことがありました。このときに担当の先生は少しご心配だったようです。「こんなに多くて良いですか?」と質問されました。私の返事は「大丈夫ですよ」です。40〜50人を超えたら何もしなくても活性化するというのが、最近の私の実感です。もちろん、それなりの「しくみ」は必要ですが。
 さて、解決方法です。2つの方法があります。1つは生徒たちの中に多様性が起きるようにすることです。もう一つは、指導者のスタンスを変更することです。以下は次回です。(この項続く)