小学校の先生も「ノートない方がいい」?!

【授業研究】宮古島教育事務所主催の「総合的な学習の時間」をテーマにした研修会でアクティブラーニング型授業を紹介しました。「総合的な学習の時間」やキャリア教育と教科科目のAL型授業の間には、共に教師の力量を伸ばす構造があると捉えています。片方で習熟したスキルを他方へ活用できます。その意味でこの切り口でお話しすることができるのは楽しみでした。
 ただ、大半が小学校と中学校の先生でした。私の授業を説明し始めた時に、「板書・ノートなし」の説明をしながら、「これは小学校ではノートをとても大事にしているから、あまり言わないほうが良いかな‥」とちょっと控えてしまいました。
 しかし、質問の時間になるとそのことに質問が寄せられました。「私たちはきちんとノートをとらせようとしているのです‥」と話が始まります。「書くのが遅い子もいるし、ミミズがはいまわっているような字を書く子もいるし、それを待っているのも大変なんです‥」と話が続きます。「あの〜私はノート・板書をやめろと言っているわけではないんです。小学校で必要なことならやるほうがいいと思いますよ‥」と言い訳をしようとしたら、
「‥なので、板書とノートを省略できたら、とてもいいなあと思っています」との結論でした。これには私がびっくり。小学校の先生たちもノートをとらせるのに苦労されていたのです。ほっとしました。
で、私は次のように回答しました。「私が関わっている中学校では私のスタイルを基礎に各先生たちが工夫されています。その中には、電子黒板を利用して板書をなくしたり、プリントを増やしたりしてノートの時間を短くして、問題演習やグループワークの時間に充てている方が多くいます。中学校ではそこそこの成果があるようです。小学校ではどうかは、私にはよくわからないのですが、お試しになる価値はあるかもしれませんね」。
私が「高校」や「物理」の特殊性と思っていたことが、意外な一般性を持っていることもしばしばあります。