新しい形式の研修会に挑戦!

【授業研究】もう数回目の訪問になる高校での研修会講師を担当しました。すでに多くの先生たちがAL型授業に挑戦しています。成功している人もいれば、うまく行かずに迷っていたり、悩んでいる人もいます。未だに踏み込めずに逡巡している人もいます。
 このように個々人のニーズが多様になっている時に、どう研修会を構成するのかが、最近の私の課題になっています。そこで最近使っているのが、「質問と気づきを基本にした研修会」です。私がテーマを決めてグループごとに話し合いをしてもらい、出てきた疑問や課題を質問の形で場に出してもらうのが基本です。
 コンテンツ(内容)は授業改善についての枠の中に入りますが、具体的には分野やレベルは様々です。その質問を私は再び場に投げかけて回答を促したり、各グループの話し合いに展開したり、私が回答したりします。
 このプロセス(過程)で出席者には様々な気づきが生まれます。他者の質問と回答を聞きながらも、たいていの場合は「自分の体験」を振り返ります。従って、自分の体験を見つめなおすことで、「自分だけの気づき」を得ることができます。その結果、様々な課題を感じている人たちが参加していても、それぞれの人たちが、「自分の課題」につながる「気づき」を得て帰ることができるはずだ‥というのが私の仮説です。
 以上のことは言うのは簡単ですが、進行するのは大変です。昨日は、終わってからの懇親会に参加した先生が、「まさか、あんな質問が出るとは思わなかった」と驚く質問(課題?)が提示されました。私もその瞬間、どう対応していくか考えました。驚くとか焦るではなく、この発言をどう活用すればみんなのアタマを働かせ、話し合いを活性化し、多くの人たちの気づきにつながるかを、考えるのにとても集中できました。
 その結果は、自分でも満足いくものでした。懇親会に出た人からは、「あれを、あんな風に扱うとは思いもよらなかった」「事前の予定通りの話にびたりとつなげて終わったのには感心しました」などのお褒めの言葉をいただきました。
 本当に、参加者の皆さんが、それぞれの課題に対する「気づき」を得ることができたかどうかは、このあとリフレクションカードを読む必要があります。しかし、また1つ「学びの場をつくる」スキルを鍛えることができたような気がしています。満足しています。
 研修会講師を担当させていただくことは、私にとっては様々なスキルを鍛える場をいただくことになります。空手家時代の感覚でいえば、「次々に他流試合の場がある」感じです。スリリングですが、確実に自分が成長できます。ありがたいことです。研修会に呼んでいただいた方や参加された方々にお礼申し上げます。