「学習者中心の教育」という視点

河合塾FDセミナーメモ1】2013年度河合塾FDセミナー「教員の協働を促すアクティブラーニング〜学びの質保証をいかに実現するか〜(2012年度大学のアクティブラーニング調査報告 カリキュラム設計の課題)」に出席してきました。定員を上回る80名以上の出席ということです。大学のアクティブラーニング型授業に関する興味関心の高さがよくわかります。その際のメモや「気づき」をあげていきます。

1 高校の先生が進路指導で重視する項目は?
   トップスリーは、「入試難易度(偏差値)」「生徒の適性」「大学の教育内容・教育力」だそうです。「就職状況」は第5位、「大学の知名度」は第6位となっています。私が担任として指導しているときもそうだったなあと思います。問題は「大学の教育力」を知る資料がないことです。

2 河合塾は、その「大学の教育力」を客観的に把握する方法としてアクティブラーニングに注目した。
   教育力は「学生が何ができるようになったか」を指標とする視点で計ろうとするわけです。これは「学習者中心の教育」の立場に立つということにもなります。それに対してこれまでの捉え方は「教員が何を教えたか」に偏りがちでした。この立場は「教授者中心の教育」と称します。

   なるほどな、と感じます。「授業研究」「授業評価」などでも大半は「先生が何を教えたか」が焦点になります。生徒に対して見ているのは「黙っている」「じっとしている」「おしゃべりをしない」「居眠りをしない」「ノートを書いている」だけです。それ以外のことを生徒がしないのは「良い授業」です。私たちは「教授者中心の教育」の文化にどっぷりとつかっているなあ、と改めて感じました。(この項続く)