ビジネス社会と学校社会を結びつける方法を開発することが必要。

【授業研究/振り返り会2】私の構想についてのMさんとの電話の後半です。
小林「授業を担当する人達の専門性や人間性を傷つけることなく‥が大事だと思っているのは、
   これまでの学校文化に問題を感じているからなんです」
Mさん「というと?」
小林「授業改善というと『研究授業(授業見学)と振り返り会(反省会)』です。誰かが授業をやって、
    それを同じ教科の人が見学して、その授業の欠点を指摘する反省会をするということです。
    しばしば激しい吊し上げになることもあります。ずいぶん前のことですが大学の後輩が
    新任の時にその翌日に自殺したことが私には忘れられないのです」
Mさん「そんなことが今でも繰り返されているのですか?」
小林「今でも同じという声もありますね。一方で、それを回避するために
    お互いに『当たり障りのないことを言う』という反省会も多くなっているそうです。
    いずれにしても、参加した先生達の成長にはつながらないですよね」
Mさん「小林さんは、それをどう解決しようとしているのですか?」
小林「ビジネス社会や国連などではこの数十年の間に『対話』について様々な研究が
    積み重ねられてきました。その方法は専門家同士を尊重し、互いに対等で安全
    安心の場をつくり、『一人では解決できない問題を解決する方法』として整ってきました。
    その方法を学校内に入れるべきだと思っているのです」
Mさん「なるほど。私はビジネスの世界にいるのでその有効性はとてもわかります。
    そういう方法を学校の先生達が使えたらいいですよね」
小林「そうなんです。ただ、『授業』って特殊なんですよね。その特殊な『授業』を題材にして、
    「対話」を軸に研究する方法が開発されていないということなんだと思います。
    それができるとビジネス社会と学校社会が有機的につながるのですけどね。
    それが私の研究課題と言うことです」【この項終わり】