物理授業とワークシート

 「ワークシートによるグループワーク」についてしばらく述べてきました。これはB高校にいるときに「キャリア教育」のプログラムを開発するときの担任の不安や負担を軽減し、同時に教育効果をあげるために工夫してきたことです。この時に学んだことを私は「アクティブラーニングとしての物理授業」の中にもふんだんに取り込んでいます。
 大別して3つに分けることができます。第1は最初の「説明(15分間)の時間におけるワークシートの活用です。第2は「演習(35分間)」の時間における活用、第3は「振り返り(15分間)」の時間における活用です。
 第1の場面は「説明をスムーズにする」ために使っています。「ワークシートによるグループワーク」ではワークの進め方や注意事項をワークシートの中に書き込みました。担任説明の負担を軽減し、生徒たちが何度も同じ質問を教師にしなくても済むように配慮したからです。物理の授業でも「目的・目標の提示」「チェックリストの提示」は生徒たちが何度も教師に質問しなくても良いように印刷するという考え方です。「学習内容」についても同様です。
 第2の場面は「演習を生徒たちで進められるように」しています。「ワークシートによるグループワーク」の場合と全く同じです。違うのは「問題」「解答解説」が別々のプリントとして配布されていると言うことだけです。ワークシートが生徒たちの作業手順を明示しています。だから、生徒たちがあまりはみだすことなく話し合って進めることができるということにもなります。
 第3の場面は「振り返り」です。ここでは「相互採点」のあとの「リフレクションカードの書き方」を「確認テスト」の中に毎回印刷してあります。【↓確認テストの一部です】

 このことで生徒たちは「相互採点」「リフレクションカード記入」「提出」の手順はスムーズに進めていきます。このように私は「ワークシートによるグループワーク」のメリットやスキルを物理の授業の中に活用しています。