高校生のタレント化は進んでいる?

【授業研究】昨日書いた「イベントに連続して登壇している高校生」の話を何人かの先生や知り合いに話してみると「そうそう‥」「そうなんだよね‥」の話が聞こえてきました。

 私と同じように「私もある高校生チームが『人前で発表するのは4回目です』と言っていたのを聞きました」「移動が大変と言っていました」と訊いた人もいました。別の人は「発表前にさあ、プロジェクターの位置を変えろとか、照明の明るさを変えろなどとうるさいチームがいたよ。いかにも発表慣れしていたね~」とのこと。

 更に話が広がって‥「某地域のチームは『自分たちの地域が一番』という感じの発表を次々にするよね。欠点を指摘しても不服そうだし‥なんだか変だよね」との発言を受けて「あ、そこ私も何回か行きました。第一印象はとても良いのです。元気な学校、元気な子供たちです。でも、しばらく見ているとヘンなんですよ。妙に取材慣れしているというか、大人が喜ぶ対応を心得ているというか‥」などの話も出てきました。

 ピーター・センゲが指摘するように「子どもたちはどうすれば大人たちを喜ばせることができるかを熟知(「学習する組織」まえがき)」しています。それを知らない大人たちはそれに振り回されます。並行して、子どもたちには「ほめられ競争」が出現して、主体的な学びは損なわれます。

 何か奇妙なことが起き始めている‥そんな気がしてきました。

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教科授業と「探究」

【授業研究】昨日と同じことですが、どうも「教科授業」と「課題研究・総合的な探究の時間」を「別もの」として切り離すことが、「共倒れ」を招きつつある気がします。

 一方は課題研究等に力を入れるあまり「生徒の教科授業への力がそがれること」です。あるイベントで出会った高校生に翌日の予定を尋ねたところ「明日は別のイベントに登壇してこの発表をします」とのこと。どうやら、何度も何度も出かけているようです。それで学校の勉強は大丈夫?と気になります。

 生徒が動けば先生も付き添います。課題研究には先生がかなり手伝ったと推測できるものも多々あります。先生たちが課題研究に労力を割けば割くほど教材研究がおろそかになるような気がします。

 両者が描く幻想があります。それは「課題研究で大学進学」です。それを実現できる高校生は案外少なくなりそうです。人数枠だけでなく、研究に対する評価軸は一定していません。ほとんど運試しのような受験になるのではないかと気になり始めました。

 教科授業の質が低下していくと、課題研究を進める高校生たちの一般常識や読解力や論理力が低下しがちです。発表を聞いていると論理の飛躍が多々あります。プレゼンの指導をしている先生たちが、その論理的な問題を修正できていないことにも疑問と不安を感じます。これが続くと、課題研究室は着々と低下します。

 気になるところです。

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「質問リスト」というアイデア

【授業研究】最近、あちこちで「総合的な探究の時間」や「総合的な学習の時間」の具体的な進め方についての相談を受けています。個々の場面でどうするかは色々で良いと思っています。

 それが教科授業中の「授業者スキル」や生徒の「学び方の姿勢やスキル」につなげらりるかどうかに、私は興味があります。その視点で少し思いついているアイデアは「質問リスト」です。ある話し合いの場面で役立ちそうな「質問リスト」を作っておくという方法です。並行して先生のための「質問リスト」もあるとよさそうです。

 カウンセリングを学んでいる過程で知った「ケーガン法」がヒントにっなています。

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かごしま学びの会

【授業研究】鹿児島・修学館中学高校に伺う機会を利用して標記の会の講師を務めました。30数名の方がご参加。3.5時間の長い研修会となりました。

 私が少し話して質疑応答の時間をとる、これを何回か繰り返します。すると、質問は途切れることになく出てきます。その進め方について絶賛してくれるコメントもリフレクションカードにはいくつもありました。うれしいことです。

 現職の先生が「この学校に転職したい」と言ってくれたとか。授業改善に取り組む学校が先生たちにも喜ばれるようになるのかもしれません。良い先生が集まり、生徒募集の効果も上がる‥そんな時代が来たら楽しそうです。

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列は崩れても生徒が集中している全校集会

【授業研究】鹿児島修学館中学・高校で中1~高2までの全生徒(高3は自宅研修中,高1はインフルエンザで学年閉鎖中)相手に講義&ワークショップをしました。時間は20分、中学生もいるので飽きないようにしようとあれこれ考えました。

 最初はグループを作って「意気込み」を宣言して手をつないで腰を下ろすワークから。これを知り合いの校長先生に伝えたところ「話せない子もいるのでは?」と意見をもらいました。確かに‥。そこで朝のうちに生徒会長をはじめ何人かの生徒や先生に尋ねてみると「大丈夫」「みんなできます」との返事。そのまま実施しました。結果はスムーズに進みました。

 面白かったのは私の話が終わったときにはグループ別になっていたので、列は崩れていました。司会進行の生徒が整列し直しを指示するかと思ったところ、そのまま進行。生徒たちは列は崩れているものの、その後の表彰や校長先生の話をよく聞きます。これはなかなか興味深い光景でした。

 授業中も、形は色々でも、生徒たちは集中している‥そんな授業が展開したらいいなあ~と思う一瞬でした。

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やめられない小説でリフレッシュ

【授業研究】「高校事変Ⅴ(松岡圭祐著/角川文庫)」を鹿児島に向かう飛行機の中で読み終えました。このシリーズのⅠにあたる「高校事変」が出版されたのは2019年5月なので半年で5冊が出たことになります。しかも、今回のⅤはⅠで起きていたいささか不可解な箇所についての種明かしが含まれています。

 つまり、最初からこの長い小説は計画されていて、そのための布石が冒頭部分に入れ込まれていたことになります。すでにⅥは3月発売の予告も出ています。もう一つ驚くのはこの半年の間に起きた台風19号の被害などの事実もうまく織り込んであります。Ⅴには間に合いそうにはないものの、Ⅵには新型肺炎が実は地下組織の謀略だったなんて話が出てきそうな勢いです。

 私の理論的な思考力や文章力をトレーニングしてくれた恩師は、執筆活動を続ける時にある推理小説作家を取り上げて「彼の小説がとてもよいリフレッシュになった」と書いています。若かった私はその意味はあまり理解できませんでした。今、自分自身が仕事に追われ単行本や雑誌の連載を抱えて考え続ける日々を迎えてみると、恩師の話が身をもって体験できた気がします。このシリーズの次が楽しみです。

 一冊読み終えると、次がなくなるのが不安になります。そこで常に1~2冊の「次の文庫本」を持ち歩くことになります。高校生や大学生のころ、何かに集中していたころの生活習慣が戻ってきた気がします。体調が良いということが大きい気がします。

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仕事は着々進行

【授業研究】昨日は溜まった仕事を進めるべく1日閉じ籠っていました。この先、1~2週間のうちに並んでいる締切の山をひとつずつこなしていきます。昨日一日でかなり進みました。見通しが立ってくると、気持ちが前向きになります。2つの理由があることに気が付きました。

 1つは体調がよくなってきていることです。この3ヶ月くらい、ほぼ毎週通っている鍼灸治療は確実に効果が上がっています。3か月前に肩が痛くて痛くて、とても机に向かうことができない状態になり、とにかく空いているところをと探して飛び込みました。ここで出会った鍼灸師が腕がよさそうだったので、「耳鳴り」「不眠」「視力低下」「集中力低下」を訴えてみると「やりましょう」の返事。

 それ以降、着々と身体が良くなっています。耳鳴りが少しずつ減ってきて、そろそろなくなるのではないかと感じています。これは初めての経験です。眠りの質も上がってきました。肩こりも減ってきました。昨日の治療でも「首肩腰に指が軽く入るようになりましたね。最初は全然入らなかったですものね」と言われるほど。この体調上向きが気持ちを支えています。

 もう1つは、溜まっている仕事は「全部テーマは同じ」ということです。大学成績処理が終わったので、全てのテーマは「授業改善」です。従って、Aの仕事を少しやって、Bを少しやって、Cを少しやる‥と気分転換を図っているのですが、テーマは同じなのです。それ故、Aをやっている時に気が付いたことがBのヒントになるというようなこともしばしば。これは楽しいことです。この楽しさは大きな励みになります。

 さてもう少し、頑張ります。

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