生徒に「なんでやらないの?」と声をかける?

【授業研究】あるセミナーのリフレクションカードのコメントです。「やろうと思ったことは何ですか?」の回答に、「生徒に声掛けします。『なんでやらないの?』『話を聴いて』など」とありました。

 確かに私は「質問で介入する」方が良いと思っています。しかし、「なんで〇〇やらないの?」とか「なんで〇〇できないの?」という言い方には問題がありそうです。質問というより、詰問の響きがあります。子どもたちはこれに対して答えることはほとんどできません。「すみません」というのがせいぜいだろうと思います。

 私なら「何があればできそうですか?」「どんな方法なら取り組めますか?」「私が何か手伝えばできますか?」などと質問すると思います。少し気を付けてほしいものです。また「話を聞いて」も、質問というより指示・命令に近い言い方です。気になりました。

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雨の日はしっとりと‥

【授業研究】佐賀県まで出かけてあれこれやってきた割には、体調がよく、アタマもまあまあ働いています。雨が降ると読書にぴったり。読みかけの小説を読んだり、書きかけの研修会資料を書いたり、大学の授業資料をつくったりしています。

 急にせっつかれた感じの(さぼっていた私が悪いのですけど‥)「アクティブラーニング入門3」の執筆計画も立て直します。あと70ページくらいですから、1日に1節(4ページ)書けば、残り20日で書き上げられそうです。今日は時間があるので、3~4節は進みたいものです。

 タイトな1ヶ月になりそうですが、現場の皆さんに伝えたいことはたくさんあります。着々と書き進めようと思います。みなさん、楽しみにお待ちください。

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佐賀県立牛津高校に伺いました

【授業研究】牛津高校には今年の2月に続いて2回目の訪問です。今回は、5時間目に10クラス、6時間目に3クラスの授業を見学して、放課後60分間の研修会でした。

 佐賀県のICT機器の設置状況はとても進んでいて驚きました。生徒たちも軽々とPCを使って書き込んだり、プレゼンをしていました。更に、先生たちの授業改善の意欲も高いものでした。2月の研修会を受けて私の授業の要素もあちこちに取り入れてくれていました。

 60分間の研修会では、見学させてもらった授業の簡単な講評と、気づきを伝えて、質疑応答でのやりとりをしました。教頭先生からは「この研修会自体が、アクティブラーニングなのだと実感しました」とほめていただきました。うれしいことでした。

 

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「え?今月中‥?」

【授業研究】H社から7月に発売される本の原稿はなんとか終わったものの、本学出版部から出す予定の「アクティブラーニング入門3(小林昭文著/産業能率大学出版部)」の執筆は途中で中断したままになっていました。

 そこへ出版部の担当からのメールと電話。

「ぼちぼち、仕上げませんか?」

「う‥頑張ります。いつまでならいいの?」

「今月末までに入稿してくれればよいですよ」

「うーん、あと3週間だよねぇ~」‥‥

 結局、来週の月曜日までには結論を出します、と返事をして終わりました。まあ、半分くらいは書いているので、頑張ればできないこともないかも‥。

 自信は半々。頑張ます。汗(-_-;)

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グループワークで違うことをしている生徒には?

【授業研究】セミナーでいただいたリフレクションカードにあった質問とその回答です。まず質問です。

「グループワークで指示た内容と異なることをしている生徒に、こちらが意図している活動をさせるにはどうすればよいでしょうか?」

 私の回答は以下です。ご参考に。

 まず、以下を整えることです。

 ➀新しい授業をする必要性、意義付け、効果を

  生徒たちが納得するような説明や体験をさせておく。

 ②年間を通して授業の「目的」「目標」「態度目標(ルール)」を示しておく。

 ③その時間の「目標」「タイムテーブル」を示しておく。

 ④そのグループワークの「狙い」「内容」「手順」

  「制限時間」を明確に説明してある。

 ⑤課題を達成するのに充分にリソース

  (参考資料、ネット環境、クラスの雰囲気、安全安心の場など)

  が用意してある。

 ⑥学力下位の生徒も学力トップの生徒も

  「見捨てない配慮」ができている。

   (解答解説の準備やトップでも苦労する課題など)。

 逆に言えば、これらのどれかが欠けていると、生徒たちは集中しないとも言えます。
 その上で、期待通りの活動をしない生徒には「観察」をしたうえで、

「質問で介入」をしていきます。質問は態度目標に沿って行きます。

 具体的には「チームで協力できていますか?」「みんなで満点取れそうですか?」「確認テストまで10分ですが、順調ですか?」などです。

期待通りに活動が進まない場合には頻繁に声をかけて回ります。
 それでも期待通りの活動が実現しないときには

「その時間に達成することは諦めます」。

 授業後にリフレクションカードを読み、

その生徒たちがどんなコメントを書いているかを読み、

次の回の戦略を立てます。

 もし、個人的に問題を抱えている生徒がいるようなら、

個別面談をします。時には担任と相談します。
 このあたりはもう「生徒指導」上の問題かもしれません。

授業者一人で抱え込まずに担任や学年、

時には生徒指導部などと連携を図るのが良いと思われます。

「THE 工業科社会です」

【授業研究】セミナーのリフレクションカードのコメントです。

「私の学校は、『THE 工業化社会』と言っても良いくらいです。私はつまらないなあ~と思っているのですが、全体はそれを良しとする校風です。保護者もそういう指導を求めています」

 そういう学校も多いのだと思います。この先生は「それでも私は頑張ります」と言います。私は「無理をしないで」と返信しました。四面楚歌の中では体制に対して反対論をぶち上げ続けると、それに対するプレッシャーも大きくなると思うからです。下手をすると潰されるか、追い出されることになると危惧します。

 反対を言い続けなくても、「授業はできます」。授業を続けながら自分の腕を磨いていけばよいと思っています。振り返ってみると私は10年前に新しい授業を始めた時にも、他人の授業を批判してはいませんでした。「どんな授業でも、生徒が寝ないで成績があがる授業は良い授業だ」と言い続けていました。

 したたかに、着々と、自分の授業改善を続けてほしいものです。

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「答えのあるものは講義で済ませていた‥」

【授業研究】あるセミナーのリフレクションカードにあったコメントです。

「今までは答えのない問いへのディスカッションばかり行っていて、答えのあるものは講義で済ませていました。しかし、今日の授業体験で答えにたどり着いたときの喜び、『わかった』という感覚は重要であると気づきました」

 この方はたぶん「答えのない問いに子どもたちを向かわせることが大事」だととらえていたのだと思います。それを基にして、「答えのある問いは不要」、或いは教科書の内容は「講義で教えるもので話し合いにはなじまない」とお考えだったのだと思います。この考え方で行くと、基礎基本、習得型の授業は「講義」中心になってしまいます。この種の理解は多いのではないかと思います。

 私は基礎基本を生徒たちが、自ら調べ、質問したり教えたりしながら理解していくプロセスの方が理解が早く定着も深く、その上、「主体的・対話的で深い学び」も実現すると理解しています。その基盤があれば、やがて「答えのない問い」に向かう力もついてくると思っています。

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高校の同窓会

【授業研究】札幌の高校を卒業して以来、全く関りを持っていなかったクラスメイトや担任の先生と会うことができたのは昨年の事でした。約50年ぶりのことになります。それがきっかけで、東京で時々実施している学年の同期会に出かけました。すると、「東京で毎年同窓会をやっているよ」と知らせてもらい、昨日は初めて東京の同窓会に出席しました。

 行ってみてびっくり。出席者は550名程度とのこと。600名以上の参加になったこともあるとのこと。さすが尋常中学校創立以来123年目の学校です。品川の大きな会場が狭いと感じるほどでした。参加の多い学年は1学年でテーブル席を独占できていました。今年66歳になる私の同期は10名が参加。懐かしい顔もありますが、知らない人もいます。何せ、学年500名もいたのでお互いに知らない同士もいますが、何となく仲良くなります。

 新参者の私は同窓会の新規登録にもいきます。受付にいたのは1期上の先輩の女性。一緒に高校にいた時の思い出話に話が咲きます。「あのとき私のクラスのエースの活躍で野球がいい線行っていたのよ。クラスで応援行かせてくださいという嘆願書を書いたわ」「その試合、覚えていますよ。私はいつものように授業をさぼって球場に行って応援していました~」‥などなど‥。

 終わると数人で品川からタクシーで東京同期会で使うレストランへ移動。ワインで飲み直し。みんな元気元気。来年も出席したいものです。

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「あれ、いいですよ!」

【授業研究】今年度の初めに大学AA(アカデミック・アドバイザー=担任のような立場)の仕事として思いついて始めたことがあります。学生個人別のリフレクションカードです。

 A4用紙に前期14回分の罫線を印刷して、毎回の授業の感想や気づきをひと言書いて提出するものです。少し早めに教室に行って、全員のカードを名前のところだけ見えるように少しずらして重ねて机の上に置いておきます。入室した学生にはそれをとって席につくように指示してあります。これによって、何人来ているか、誰が来ていないかを即座に把握できます。ここまでは、大学の他の授業でもこれまでに行っていたことです。もとはと言えば高校物理を大幅に変更した時に、「ついでに」始めたことでした。

 今回、思い付きで変更したのは「裏側」でした。ここに学生が前期に履修している講座名を月曜1時間目から金曜日まで順に記入させ、その横に14回分のマス目が並ぶ形に表を作成しました。入室して席に着いた学生には1週間分の授業の出欠記録を記入させます。「出席→〇」「欠席→×」「遅刻→△」、更に「発言した、手を上げた、レポート提出した」などには「◎」を記入させるようにしました。

 この効果があるのかないのか、いささか不安でした。そこで、面談の中で時々、「あれはどうですかね?」「効果がありますかね?」と質問していました。すると大好評です。「なんか、丸を書き込んでいくと、今週も頑張った‥って気になります」「単純に丸が並ぶのは気持ちいいです」「あれ、いいですよ。ちょっとだけ1週間を振り返るのっていいですよね」「もうすぐ半分。残り半分頑張ろう‥なんて思えました」「たぶん、みんな出席率良くなると思いますよ」‥などなど。

 「軽いプレッシャーとちょっとした楽しさ」「批判されないから安全安心」‥の中で引き起こす「振り返りと気づき」ということです。物理授業を構造化するときに考えた「確認テスト」と同じしくみができました。基本的には学生のための仕組みです。ついでに、AAとしての私の安心にもつながります。

 大学では学生たちと会うのは1週間に1回だけなので、私の授業以外での学生の出席状況がなかなか把握できません。気が付くと欠席が多くて単位が取れなくなるのでは‥と大慌てすることもあります。このカードのおかげで、学生の出席が順調であることをほぼリアルタイムで把握できるので、私も安心できています。

 これは一部の高校でも使えそうです。最後に勤務していた高校は総合選択制のために2,3年生ではクラス単位で受ける授業はほとんどありませんでした。クラス担任として朝と帰りのSHRでしか生徒に会いません。途中の授業に出席しているのかどうかの確認に少し時間がかかります。この方法をあの時にも思いついていたら、役に立ったのに‥と思います。今まで思いつかなかったことが不思議です。

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足腰の衰え?

【授業研究】エデュケーショナル・ネットワーク社の講演で都内でセミナー講師を務めました。もう、3年間続けています。17時から20時までの3時間のセミナーですが、都内だけではなく千葉県や栃木県からのご参加も含めて36名のご参加でした。ありがたいことです。

 質問を受けてていると、まだ何も授業改善に取り組んでいない学校が多いこともわかります。中にはかなり反発している人もいます。反発することが悪いとは思っていないのですが、学校によって授業改善の動きに違いが大きいことを感じる場面でした。

 私個人の違和感は帰り道で感じた足腰の疲れでした。3時間のセミナーは立ちっぱなしですが、これまでそんなことで疲れを感じたことはほとんどありません。最近、そんなに歩いたかな?‥と振り返ってみると‥先週の土曜日に高知城天守閣まで登ったことと、更にその1週間前に平塚で駅からサッカー場までの往復を歩いた程度です。

 年を取ると疲れが遅れて出てくるとはいうものの‥うーん‥。単純に私の足腰の衰えということ?‥これはまずい‥。最近、散歩をさぼっているのですが、再開するべきかも。

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久々にクリッカーに挑戦

【授業研究】教務から「大人数の授業でクリッカーを使っての効果検証をしたいのですが、小林さん挑戦しませんか?」と依頼を受けました。これまでに50~60人の授業では何回も使ってきたのですが、100名前後の授業では使っていませんでした。

 色々な難関があるのですが、教務は「サポートします」とのことなので、このチャンスは活用してみようと思い、考え中です。あちこちに相談しています。少しずつ考えが広がってきました。どんな効果が出るか楽しみです。

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クリッカーの使用テストはまずまず‥

【授業研究】あまり主体的とは言えないのですが、スタッフから「大人数でクリッカーを使う授業にチャレンジしてくれませんか?」と持ち掛けられて研究中です。以前に50~60人の授業では使っていたのですが、100~120人のクラスで使うのは初めて。あれこれ考えづけています。

 今週はプログラム上、講義なしで演習問題だけの週なので、ここでクリッカーの配布・回収と使用実験を入れることにしました。なにせ、学生の大半も使ったことがない状態ですから。如何に短時間で配布し、私が久々に「スムーズに」使えるか。更には出欠確認にも使うために、データ記録もできるかに挑戦でした。

 で、スタッフにも手伝ってもらって、授業の後半に廊下に並べたテーブルの上にクリッカーを配列してもらいました。事前に学生個々人に割り振った番号と同じクリッカーを持ってきてください。「3分以内に元の席に着席を目標にしましょう」と呼びかけました。何と、すんなり。約100名が3分でクリッカーをとって着席できました。

 その後の使用実験もスムーズ。久々に使って色々忘れている私がもたついたものの、スタッフのサポートで無事に終了。データ保存も成功。出欠確認へのデータ付き合わせも成功。学生の振り返りシートには「自分が押したかどうかがよくわからなかった」「間違えて押した後の修正が効かないのが困る」「時間が短くて焦った」など。これらは慣れと制限時間を延ばすことで修正できそうです。

 意外に多かったコメントは「始まる前にプリントと一緒に置いておいてくれると配布は時短になりそうです」でした。実は私もそう思っていました。初めての実験はスタッフにサポートしてもらったのですが、この方法だと一人でもできそうです。私がやろうと思っていたことを、何人もの学生から提案してもらえると安心します。これは高校物理授業を改善する時も同じことでした。いい感じです。

 ここまでは順調。次は学習効果を上げるための使い方をどうするかです。あれこれ考えて資料作りをしているのですが、試行錯誤の連続。つくっては捨てるをこの1週間続けています。でも、居眠り防止、集中力向上、学力向上などの成果を上げることができそうな気がしてきました。あとは時間との戦いです。(笑)

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「THE 工業科社会です」

【授業研究】セミナーのリフレクションカードのコメントです。

「私の学校は、『THE 工業化社会』と言っても良いくらいです。私はつまらないなあ~と思っているのですが、全体はそれを良しとする校風です。保護者もそういう指導を求めています」

 そういう学校も多いのだと思います。この先生は「それでも私は頑張ります」と言います。私は「無理をしないで」と返信しました。四面楚歌の中では体制に対して反対論をぶち上げ続けると、それに対するプレッシャーも大きくなると思うからです。下手をすると潰されるか、追い出されることになると危惧します。

 反対を言い続けなくても、「授業はできます」。授業を続けながら自分の腕を磨いていけばよいと思っています。振り返ってみると私は10年前に新しい授業を始めた時にも、他人の授業を批判してはいませんでした。「どんな授業でも、生徒が寝ないで成績があがる授業は良い授業だ」と言い続けていました。

 したたかに、着々と、自分の授業改善を続けてほしいものです。

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